仕事での中腰姿勢や立っているだけでも腰が辛い40代男性の相談事例

 

患者情報: 41歳 男性

 

【問診】

<お悩み>

 

腰が痛いビジネスマン

 

腰が仕事中や立っているだけでも辛い状態

<患者様からお伺いしたこと>

Q,腰の痛みはいつ頃からですか?

 

10年前ギックリ腰になりました。それ以降、常に腰が痛い状態が続いています。

 

その時のギックリ腰自体は、痛みはすぐに引きました。

 

Q,どんな姿勢が辛いですか?

 

仕事での中腰の姿勢、前に屈む姿勢で物を取ったりするときも痛みが強くなります。

 

あとは立っている時、急に痛みが出てきます。一時間以上立っているのも痛みが強くなります。

 

Q,朝一番に痛みが強くなったり、下半身にしびれの症状が出たりすることはありませんか?

 

朝一番に強い痛みが出るということはありませんが、太ももの方にしびれが出るときがあります。

 

Q,腰の痛みには普段どう対処されていますか?

 

普段からコルセットをしています。コルセットをしていないと、痛みが早く出てきます。

 

ただ、コルセットをしている時と、してない時で痛みの強さが変わることはありません。

 

Q,痛みは具体的にどこに出ますか?

 

痛みは左の背骨の横の筋肉(脊柱起立筋)の所に出ます。

 

Q,これまでに整形外科や整骨院等で治療されたことはありますか?

 

整形外科に行きました。その時に治療はしていませんが、レントゲンを撮った時に、骨がゆがんでいるといわれました。

 

【検査】

腰痛の原因を調べるために以下の検査を行いました。

<動きの検査>

腰の動きの検査

前に屈む動作、後ろに反らせる動作、左右に倒す動作のすべての動きで痛みは出ませんでした。

股関節の動きの検査

股関節を捻る動作ではほとんど問題は見られませんでした。

 

ただ、骨盤周辺の筋肉群である外旋筋群の動きは、本来45度あれば正常範囲と言えますが、検査した結果40度ほどと動きとしてはやや硬さがみられる状態でした。

仙腸関節の動きの検査

背骨と骨盤を繋ぐ役割をする仙腸関節の動きを見たところ、異常がある状態ならお尻が浮き上がってくる反応が見られますが、この患者様の場合は両方のお尻が浮き上がる検査結果となりました。

 

この結果から、骨盤の周りにつく腸腰靭帯が硬くなっていることが考えられました。

胸郭の動きの検査

上半身前面背面にあたる胸郭の動きを見る検査では、両手をまっすぐにのばした状態で反対の手首を掴みにいってもらい、その動きで正常かどうかを判断します。

 

この患者様の場合、右の手で左の手首を掴みに行ってもらったところ、手首まで手は届きましたが、胸郭の動きの悪さからか腰が反るような姿勢となりました。

<神経症状のテスト>

神経症状を調べるテストを二種類行いましたが、特に異常はみられませんでした。

<筋力テスト>

・お尻の筋肉に力が入るかどうかのテストを行ったところ、左のお尻に力の入りにくさが見られました。

 

・お腹の深部で体幹を支える筋肉、インナーマッスルの検査を行ったところ、インナーマッスルの筋力低下が見られました。

 

【検査結果から分かること】

筋膜性の腰痛

<腰痛の分類>

今回の腰痛は、筋肉から痛みの出ている、筋膜性の腰痛と考えられました。

 

判断理由としては、神経症状の検査結果に異状が見られなかったこと。

 

また、椎間板性腰痛などの神経から由来する腰痛の場合、座っている状態で痛みが出やすい傾向がありますが、そういった症状が出ていないこと。

 

さらに、椎間板性腰痛の特徴の一つでもある朝一番の痛みが出ないということも判断する材料となりました。

<筋膜性腰痛の原因は?>

今回の患者様は、仕事での、腰部の筋を伸張しやすい中腰の姿勢が多いことと、座ってする仕事も数多くあることから、仕事での姿勢から原因を考える必要があります。

 

このような姿勢が長時間あると、インナーマッスルの筋力が低下して姿勢が崩れ、骨盤後傾位という骨盤が後ろに傾く姿勢を引き起こします。

 

骨盤が後傾すると、骨盤についている腸腰靭帯に負担がかかって硬くなります。

 

腸腰靭帯が硬くなることで、その筋肉がついている骨盤や仙腸関節の動きが悪くなり、中腰などの動作をした時に痛みが発生してしまいます。

 

そして骨盤の動きが硬いことで、腰部にかかる負担も多くなってしまっています。

 

ただ、腰部に対する治療だけでは結局は痛みが再発してしまうため、根本の原因、姿勢の悪さを引き起こす靭帯の硬さやインナーマッスルの筋力低下を改善していく必要があります。

 

【施術計画】

腰の整体

<施術方針>

指圧施術は、痛みの出ている腰部の筋に対して行い、また姿勢が悪くなる原因となっている腸腰靱帯の筋肉の癒着をはがしていくことも同時に行っていきます。

 

また、電気施術では、痛みの出ている腰部と、低下しているインナーマッスルを鍛える為、お腹の横の筋肉、腹横筋にも電気刺激を与えて施術を行っていきます。

<施術のゴール設定>

コルセット無しでも大丈夫な体を作っていきます。

<施術期間と頻度>

硬くなっている部分の動きの改善とインナーマッスルの筋力を上げるため、4ヶ月の期間、週に2回の来院を提案しました。

 

【まとめ】

座っている姿勢やインナーマッスルを使わない体勢が日常の中で多くあると、体を支える筋力はどんどん弱くなってしまいます。

 

この患者様の場合も、筋力が弱まったことで姿勢が悪くなり、姿勢の悪さをかばうために骨盤の周りの筋肉が無理をし、その無理を更にかばうために腰の筋肉が過剰に働かされている状態から痛みが発生していました。

 

この場合、腰の痛みをおさえていくとともに、そもそもの原因である筋力の低下を改善しなければ痛みは繰り返されてしまいます。

 

両方の治療を行っていくことで、今後痛みのない、再発しない体を手に入れることが出来るのです。