座っている時、寝ている時、車の振動でも腰に痛みが出る30代男性の相談事例

安田

 

患者情報:33歳 男性

【問診】

<お悩み>

 

腰痛 ビジネスマン

 

腰を動かすと鋭い痛みが有り、基本的にどの動きをしていても痛む。

 

<患者様からお伺いしたこと>

 

Q,腰の痛みはいつ頃からですか?

 

元々、腰に違和感があり、一昨日から背骨の両横の筋肉(脊柱起立筋部)にピリッとした鋭い痛みが出ました。

 

腰に関しては、7年前から同じような症状を繰り返しています。

 

Q,痛みの出した時のきっかけなどはありますか?

 

きっかけで思い当たるようなことはありません。

 

Q,どんな動作で痛みが出ますか?

 

座っている時、寝ている時、腰を左右に捻る動作で痛みが出ます。

 

あとは、車の振動でも痛みが出ます。

 

Q,痛みが楽になる姿勢などはありますか?

 

特にありません。

 

Q,朝一番に痛みが出ることはありませんか?

 

朝起き上がる前から腰にしんどさがあります。

 

Q,腰の痛み以外に下半身にしびれなどの症状はありますか?

 

お尻、右ふともも辺りにも違和感があります。

 

Q,仕事ではどんな作業が多いですか?

 

仕事は製造業で、立ったままや前に屈みながら作業をする事が多いです。

 

Q,車はよく乗られますか?

 

毎日の通勤方法が車で、片道20~30分かけて通勤しています。

 

Q,姿勢で気になることはありますか?

 

座っている時に右足を上に組む癖があります。

 

Q,腰の痛みで整形外科や整骨院で治療されたことはありますか?

 

昔、レントゲンを撮った際に腰の骨に異常はないが、筋肉が硬くなって痙攣しているから痛みが発生している、と伝えられました。

 

その時は湿布を処方されました。

 

【検査】

腰に症状が出ていますので、腰の動き、神経症状の検査を行いました。

 

<動きの検査>

腰の動きの検査

前屈の動作での動き出しに背骨の横の筋肉(脊柱起立筋部)に鋭い痛みが出ました。

 

左に倒す動作では、前屈時と同様の痛みが動き出しに出ました。

 

股関節の動きの検査

股関節の前側の筋肉(腸腰筋)の動きが正常であれば45度ほど開きますが、左股関節が20度、右股関節で25度ほどの開きしかなかった為、筋肉がかなり緊張している状態であると考えられました。

 

骨盤の動きの検査

座っている時に骨盤が後ろに倒れやすくなっており、逆に前には動きにくい状態でした。

 

<神経症状のテスト>

足の親指に負荷をかけて力比べをする筋力テストを行いましたが、身体を前屈した状態でテストを行ったところ、右足の親指の筋力が弱くなりました。

 

<筋力テスト>

・大殿筋と呼ばれるお尻の筋肉の筋力の低下が左右共に見られました。

 

・インナーユニットと呼ばれるお腹の深い所にある筋肉の筋力の低下が見られました。

 

【検査結果から分かること】

 

椎間板性腰痛の説明

 

<腰痛の分類>

今回現れた腰の痛みは、

 

・前屈すると痛みが出る

 

・下半身にも違和感などの神経症状が見られる

 

・朝一のしんどさが強い

 

・前屈した際に足の親指の筋力が低下する

 

・座っていると痛みが強い

 

・過去にも同じ症状を繰り返している

 

以上の点を加味して、前屈障害型椎間板性腰痛症(ヘルニアの疑いも有る)の疑いがあると判断しました。

 

<前屈障害型椎間板性腰痛症の原因は?>

この患者様の場合は、仕事で身体を前屈させながらの長時間の作業や、仕事場までの車通勤が毎日往復40~60分間運転中の座った状態が続くといった日常生活動作が多い為、腰椎に大きな負荷をかける生活環境にあると言えます。

 

そもそも身体を前に屈める動作は正常であれば、腰が曲がるだけでなく、股関節が曲がるといった動きの流れがあります。

 

しかしこの患者様の場合は、股関節の動きが非常に悪い為、腰が股関節の動きをも負担して身体を前屈させている状態にあると言えます。

 

そのため腰に過剰な負荷がかかってしまい、背骨の中でクッションの役割をする椎間板にもダメージを与えていると考えられました。

 

【施術計画】

 

脚と骨盤付近の整体

 

<施術方針>

腰の痛みが強い為、痛みを和らげていく施術が大切にはなってきますが、それと並行して股関節の動きも改善させていく事が重要です。

 

具体的には、患部への指圧と電気施術、股関節の硬さの原因となっている腸腰筋と呼ばれている筋肉の硬さを緩めて(リリース)いきます。

 

<施術の目標設定>

股関節の動きをよくして、仕事中の前屈動作による腰への負担を減らし、痛みを抑えていきます。

 

<施術期間、頻度>

3週間の期間で、週2回の通院ペースでの施術を提案しました。

 

【まとめ】

 

この患者様は仕事で前に屈む体勢が多いことや、車での通勤で長時間の座り姿勢が多いことで腰に負担をかけやすい環境にありました。

 

その環境の中で、更に股関節の動きが悪かったために余計に腰にかかる負担が多くなり、椎間板という背骨の中でクッションの役割を果たす部分が頑張りすぎた結果、椎間板性腰痛を引き起こしてしまいました。

 

椎間板性腰痛に対する施術では、問題が起こった椎間板自体は元に戻すことは不可能ですので、椎間板に負担がかからないようにする体の環境を作ることが重要になります。

 

この患者様も、そもそもの股関節の動きを改善することで腰への負担を減らすことで、痛みが起きにくい体を作って行くことが出来ます。

 

今後も経過を見ながらサポートしていきます。